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(★1242㌻) |
米もまた同様である。同じ米であっても謗法の者を養うのは、仏の命を断つ命を継承させ、更に強盛な敵人とする。それともまた命を永らえさせて、最終的に法華経に引き入れるためであろうか。 また法華経の行者を養うのは、慈悲のなかの大慈悲の米であろう。一切衆生を利益することになるからである。故に仏舎利が変じて米となるというのは、このことであろう。このような今時分に人をこちらまで遣わされたことの嬉しさは、言いようがないほどである。釈迦仏や地涌の菩薩が、あなたの御身に入り替わられているのであろうか。 |
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| 其の国の仏法は貴辺にまかせたてまつり候ぞ。仏種は縁に従って起こる、是の故に一乗を説くなるべし。又 |
その国の広宣流布は、あなたにお任せする。仏種は縁によって起こるものである。この故に一乗の法を説くのである。また治部房や下野房等が来たならば、急いで派遣する予定である。松野殿にも合われたならば、詳しくお話しなさい。 |