兵衛志殿御返事 弘安元年六月二六日 五七歳

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 みそ(味噌)おけ()ひとつ給び了んぬ。はら()のけ()はさゑもん殿の御薬になを()りて候。又このみそをなめ()ていよいよ心ちなをり候ひぬ。
 あわれあわれ今年御つゝがなき事をこそ、法華経に申し上げまいらせ候へ。恐々謹言。

  六月廿六日    日 蓮 花 押
 兵衛志殿御返事