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(★1220㌻) □□さどの国より此の甲州まで入道の来たりしかば、あらふしぎやとをもひしに、又今年来てなつみ、水くみ、たきぎこり、だん王の阿志仙人につかへしがごとくして一月に及びぬる不思議さよ。ふでをもちてつくしがたし。これひとへに又尼ぎみの御功徳なるべし。又御本尊一ぷくかきてまいらせ候。 (★1221㌻) 霊山浄土にてはかならずかならずゆきあひたてまつるべし。恐々謹言。 卯月十二日 日 蓮 花押 尼是日 |
佐渡の国からこの甲州の身延まで、夫の入道が来たので、実に不思議だとおもっていたところ、また今年も来て、菜を摘み、水を汲み、薪を取りして、須頭檀王が阿私仙人に仕えたようにして、一ヵ月にも及んでいるのは、何と不思議なことであろうか。筆で書き尽くすことは難しい。これはひとえに、また、尼君の御功徳となるであろう。 また、御本尊を一幅書いて差し上げます。霊山浄土では、必ず行き逢いましょう。恐恐謹言。 四月十二日 日蓮 尼是日 |